「空から仮面が降ってきた」、語られないニューギニア戦線を日豪パプアの視点で

Yoshinori Kosaka

Dr Yoshinori Kosaka, a Sydney-based part-time researcher at Nanzan University in Japan, studies the New Guinea Campaign during WWII from the perspective of three countries, Japan, Australia, and Papua New Guinea. Insets in the image: P, PF, PK and PM leaflets, Album 3, Far Eastern Liaison Office collection, Australian War Memorial Credit: SBS/Australian War Memorial

南山大学人類学研究所で非常勤研究員を務めるシドニー在住の小坂恵敬(よしのり)さん。研究の傍ら、豪州・日本・パプアニューギニアの友好のためにも、あまり語られないニューギニア戦線に関心を持って欲しいと考えています。


文化人類学を専攻し、キャンベラにあるオーストラリア国立大学(ANU)で博士号を取得した小坂さん。在学時のパプアニューギニアでのフィールドワークで、トーライ族の男性が語った「空から仮面(精霊)が降ってきた」という話が心に残ったものの、20年以上手を付けられないままでした。

実際に降ってきたのは仮面ではなく、トーライ族が崇める精霊の描かれた、戦争中の宣伝(プロパガンダ)ビラ。連合軍のためにオーストラリア人類学の知見を生かし、オーストラリアの極東連絡局(FELO)が協力して作成したものです。

小坂さんは昨年、自分の親族と戦争との関わりを調べるなかで、この仮面のビラとあらためて向き合うことになりました。昨年11月には、南山大学人類学研究所で研究内容を報告する講演を行っています。

日豪の過去で「入っていけない領域」

かつてないほどに親密だとされる今のオーストラリアと日本の関係。第二次世界大戦では敵同士でした。

日本軍によるダーウィン空襲の追悼式典や、日本の特殊潜航艇によるシドニー湾攻撃の追悼式典には友好の証として日本政府の代表が招かれる一方で、「ココダの戦い」に象徴されるニューギニア戦線のオーストラリア側の追悼式典では「日本の存在がほぼない」(小坂さん)状態です。

小坂さんはオーストラリアとパプアニューギニアでの研究経験を持つシドニー在住の日本人、という自分の立場を活かし、3つの国の視点でニューギニア戦線をとらえようとしています。

その傍ら、その過酷さなどからあまり語られることのないニューギニア戦線に、もっと多くの人が関心を持って欲しいと考えています。

詳しくは音声インタビューからどうぞ。

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