日本の昔話や手遊び、歌、踊りなどを通じて日本の文化を伝える、キッズ・エンタテイナー、志賀愛子さん。3歳から10歳を対象に、チャイルドケアやファミリデーケア、バケーションケアなどを舞台に活動しています。
日本では保育士として活動していた愛子さんが来豪したのは2008年のこと。ローカルのデイケアセンターで働く中、異文化の国で、日本の文化を子供たちに伝えたいと思うようになり、日本で使用していた紙芝居や小物などを使って子供たちに接してみると、反応が良いことに気づきます。
本格的に「この活動をやりたい」と強く思うようになったのは、デイケアに訪れたあるパフォーマーの方がきっかけでした。異文化を伝えるというショーを目の前にした愛子さんは、「私も日本の文化を伝えたい」と確信します。

Aiko's show encourages children to experience and understand Japanese culture whilst having fun Source: Aiko Shiga
紙芝居で日本の昔話を伝えたり、手作りのパペットを使った腹話術、歌やダンス、アクションゲームなど「盛りだくさんの内容」になっていると語ります。
日本の昔話は「ちょっと怖かったり、アグレッシブである」と語る愛子さんは、そういった部分を抑えながら伝えることを心がけています。
昔話には「モラルが伝わる」ものが多く、子供たち自らが話し合い、新たな発見や気づきもあるそうです。
コロナパンデミック中はオンラインでの活動を余儀なくされ、3ヵ月間の悪戦苦闘を経て、オンラインでも本格的に活動するようになり、依頼も多く受けるようになったと言います。

Japanese folk tales has morals and teachings that children can learn from Source: Aiko Shiga
またオーストラリアの子供のみならず、オーストラリアで暮らす日本人の子供たち、日本で暮らす日本の子供たちなど、対象となる子供たちの幅も拡大。日本で暮らす子供たちには、英語でショーを繰り広げますが、「言葉は違っても、子供がおもしろいと思うシーンは同じであった」と話します。
ショーをきっかけに、「日本語をもっと学びたい」、「習った歌をもっと歌いたい」と、子供たちのアウトプットが増えたと感じると言います。子供たちがお腹を抱えて笑う姿や、「明日も来てね」といった言葉を掛けられることがなによりもやりがいだと話します。
今後はコロナ前に行っていた他州へのツアーも再開させたいという愛子さん。
「行ったことがない州にも行ってみたいです」
また今後は、日本の子供たちに英語を教えること、さらにはオーストラリアで暮らす日本の子供たちに、ひなまつりや七夕など、日本の行事に焦点をあてたショーに力を入れることを目標にしています。

Online platforms has allowed Aiko to connect with children in Japan as well Source: markbondphotography
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